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卒後臨床研修センター
臨床研修の理念・基本方針

理念

 医療技術の適用にあたって、その技術の有効性と限界についての正しい認識を持つと同時に、身体面、心理面、社会面も含め、患者さんの人間としての苦しみという観点から疾患を把握しながら、全人的包括的に診療にあたることのできる医療者を育成することを目標として、当院は1976年(昭和51年)以降、独自のレジデント制度(卒後臨床研修)を実施してきた。当院のレジデント制度と理念は、2004年(平成16年)に厚生労働省による、卒後臨床研修の義務化・制度化に際してのモデルケースの一つとなっている。
 当院の初期臨床研修においては、長い医師人生を歩むために必要となる医師としての基本的な能力を“主治医力”と呼称し、その修練を目的として研修を行う。“主治医力”の内容として以下の3点を重視する。

  • 主治医としての責任感を持ち、主体的に考え、行動する
  • 患者一人一人に寄り添い、身体的な問題だけでなく、患者の全体像を丁寧に把握する
  • 患者一人一人にとって最良のプランを目指し、チームで協働して考え抜く

 これらの理念は、厚生労働省の定める臨床研修の理念を補完し、拡充するものと考える。

 

 

※医師臨床研修指導ガイドライン2023に提示された臨床研修の基本理念

 臨床研修は、医師が、医師としての人格をかん養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学および医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、基本的な診療能力を身に付けることのできるものでなければならない。

 

基本方針

  • 理念に示した主治医力を修練して、体現することを目指す。
  • 医療倫理の4原則(患者の人間性と価値観を尊重し、患者の自律を土台とした有益・無害原則の遵守、および、社会的使命に則った公正原則の遵守)に準拠した医療を提供する。
  • 2年間の初期研修修了時には、後期研修医・指導医として、独立して患者の苦しみに対応する診療能力を身につける。
  • 1人1人の患者さんの抱える苦しみと徹底的に向き合い、病気だけに注目するのではなく、人として患者さんに寄り添う。
  • 極力見学を排して、研修医自らが判断し実践するよう努める。
  • 研修医も主治医としての責任感を持ち、チームにおいて積極的に役割を果たす。
  • 担当患者の有する苦痛について、例外なく援助することを目指す。
  • 病院の内だけでなく、病院の外で患者さんを支える様々なチームと協働する。
  • 「チームで協働する」能力は、主治医として患者さんの苦しみと真摯に向き合い、チームメンバーに敬意をもって関わることで発揮され、鍛えられるものと期待する。
  • EBMを実践するため、日常的に文献検索を行い、研究発表まで視野に入れた学術活動に取り組む。
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