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包括的ケア管理
栄養サポートチーム(NST)

チームの概要

 当院NSTは1978年に設立され、以来天理よろづ相談所病院内の中心静脈栄養(TPN)症例の管理を中心に活動して来ました。活動開始前(1970年~77年)30.9%あったカテーテル関連血流感染症が活動開始後(1978年~84年)1.6%に減少し、その有効性が証明されました。1983年より、専従のIVHナースが配置され、在宅高カロリー輸液(HPN)の早期導入や管理が可能となり、チーム活動はますます充実しました。2007年より従来のTPN症例、血清アルブミン低値症例に加え、経腸栄養施行症例の管理や院内全体の低栄養症例を対象とした病棟回診を段階的に進めています。診療各科及び創傷ケアチーム等他チームとの連携も行いつつ、栄養をトータルに管理するチームとして、院内のチーム医療に貢献することを目標としています。

 

構成メンバー

 専門療法士の資格に順ずる、TNT講習受講医師3名、看護師4名(専門療法士1名)、薬剤師2名(専門療法士1名)、管理栄養士2名、臨床検査技師5名(専門療法士2名)、言語聴覚士1名が、主に2チームに分かれ、院内回診を担当しています。

 その他院内各部署より各1-2名のリンクナースが任命され、各部署に栄養に対する情報を伝達するとともに、回診時に患者さんの情報提供を行っています。

 

機能と特色

 院内の低栄養に状態にある患者さんを、もれなく確認できるように、以下の複数のアプローチで管理を行っています。

  1. IVHナースによるTPN症例の管理
  2. 臨床検査技師による低アルブミン症例の管理
  3. 薬剤師・栄養士による経腸栄養施行例の管理
  4. 回診メンバーによる各病棟入院時栄養評価異常例の管理
  5. 臨床検査技師による血液培養陽性例の管理
  6. 各病棟リンクナースを通じた栄養管理相談

 これらによって低栄養でかつ検討が必要と判断された患者さんを、毎週金曜日2時からの回診終了後、カンファレンスにて1例1例検討し、結論となった適切な管理方針を、主治医やコメデイカルスタッフに情報提供しています。

 他に、月1回、リンクナースとNSTスタッフとのリンクナース会議を開催し、必要な情報を伝達し活動の効率化を図ると共に、講義や事例検討を通じて共に学びながら、栄養に関する知識の全体的なレベルアップを図っています。また、年1回院内全職種を対象に、経腸栄養剤試飲会等の勉強会を開催しています。

 このように、直接に患者さんと関わりながら、患者さんへ還元できるようにスタッフ全体のレベルアップを図っています。その一方で、院内の点滴投与や経腸栄養投与等についての確認・管理を行い、各部署と協力しつつ管理手順や器材を決定し、適切な助言を行うといった作業もNSTの職務の一つです。

 

取り組んでいるトピックス

 近年、上腕の静脈から中心静脈にカテーテルを挿入する方法(PICC)が急速に普及し、当院でも年間約100名の患者さんに施行されています。導入されて日が浅い方法であるため、放射線科と協力し、PICCの合併症の評価、改善への具体的な対応等を、複数年の課題として検討しています。

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